社会科部会 部会長挨拶



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                         神奈川県教科研究会社会科部会
                                部会長 大沢 利郎

 神奈川県教科研究会社会科部会は、公立・私立の枠を超えて高等学校社会科の教員が自主的に教材研究を推進することを目的として、1949(昭和24)年に発足しました。発足当時から地理分科会、倫理・政経分科会(現在は公民分科会)、歴史分科会の三分科会に分かれて活動を続けてきました。1994(平成6)年から導入された学習指導要領では、「社会科」にかわって「地理歴史科」と「公民科」が発足しましたが、当部会は従来の名称「社会科部会」を変えることなく今に至っております。
 「明日の授業に役立つ研究」を合言葉に、分科会を単位として実践的な教材研究・授業研究を柱とする活動を続けてきました。時代の変化に伴って具体的な研究内容は変遷してきましたが、実践的な研究という基本は変わっておりません。現在は、分科会ごとに教材研究・授業研究、作問、現地調査・史跡踏査、研究成果の出版等の事業を展開しています。また、分科会単位で全国組織や他県の研究会、或いは大学などとの交流も活発に行っております。
  社会科部会としては、春と秋の年二回、研究大会を神奈川県教育委員会との共催で行っており、研究成果の発表、講演会を通じて県下の公私立高等学校・中等教育学校における社会科の授業改善と社会科教育の振興を図っております。
新しい学習指導要領の下で、社会科は、多くの新教科が始まり、生徒の主体的な学びや、社会に開かれた教育課程の名のもと、各学校で教科の枠を超えた組織的な授業改善が求められています。教科の枠を超えて、授業改善を進める意義が大きいことは言うまでもありません。同時に、高等学校においては生徒の主体的な学びや、地域社会や大学等の学びに適切に生徒を結びつけるためにも、教科の専門性を高める実践的な研究活動が一層重要になってきています。社会科部会は、この面でこれからも授業改善、授業研究の推進に力を尽くしていきたいと考えています。
 社会科部会では、社会科に求められるものが大きく変わりつつある今こそ、多く先生方のよりどころとなる有益な情報の共有と、新たな研究・交流の場として当会の活動が広がっていくことを願って、ご挨拶とさせていただきます。